「ダメな自分」に落ち込む癖から抜け出していく考え方

 

 


◆否定的な経験は、自尊心を失ってしまう


 

生きづらさを解消していきたいというテーマでカウンセリングを受ける方が多い中、生きづらさの中にも様々な課題があります。

     

 

アダルトチルドレンの特徴を持つ方に多い悩みの一つには、失敗してしまったり、

思うようにならないことがあると

 

 

自ら「自分はダメなんだ…」と、

落ち込んでしまう事があるというお話を聞くことがあります。

  

 

でも不思議と、ダメな自分に落とし込むことが癖のようになっている方というのは

 

 

人に褒められたり、感謝される言葉を言われた時や、自分の働きによって物事が上手くいった時に

 

 

「たまたまなんじゃない?」

 

「もっと自分にはやれることがあったのではないか?」とか…

 

 

自分への評価がとても厳しかったり、出来た自分を認めるよりも、ダメな自分を探そうとする方が非常に多いんですね。

 

     

カウンセリングではさらに、そこからお話が深掘りされていくと

 

 

本当は褒められた方が嬉しいはずなのに、実際に人に肯定されると落ち着かない…

 

 

むしろ「ダメだ…」と思う自分と居る方がどこか安心だったり

 

 

自分の居場所のような感覚がある・・・というお話も聞きます。

 

 

この場合

 

 

本当に安心感を感じているというよりも 

 

 

”昔から知ってる馴染みのお店”  のようなもので、新しいお店を開拓していくよりも

 

 

すごい美味しいわけではないけどずっと変わらない味の方が安心するから選んじゃう・・みたいなものかもしれませんね。

 

 

(・・・なんとなく伝わりました?笑)

 

     

そこでダメな自分に落とし込むことが癖のようになっている方が、そこから抜け出そうとした時に、よく陥りやすいことがあります。

 

 

それはどんなことか?

 

 

「ダメな自分と責めてしまうのは、自己肯定感が低い事が問題だ…」

 

 

「他人軸だからダメなんだ…」と、さらに自分を追い詰め、悩んでしまうことです。。。

 

 

例えばそれが、自己分析していく中で

 

 

「あぁ、こういう事が原因かな?」という、建設的な理解であればいいのですが

 

 

原因を見つけたことで、また更にその自分もダメだと…否定する思いを重ねていってしまうと

 

 

負の思考のループに、どんどんハマっていってしまうんですよね^^;

     

 

ここでの問題は、自己肯定感が低いことや、

ダメな自分に落とし込む癖を持つ自分が悪いわけではなく

 

 

"否定的な思いを持つ自分自身を否定する"  ことが問題なんです。

     

      

ちょっとややこしいですが…汗

 

 

心の土台から、否定的な捉え方を持つ自分から卒業していくには

     

     

何故、「自分はダメだ」と捉えるのか?

     

何故、ダメな自分に落とし込みたいの

 

     

自分自身に問うてみることです。

 

 

改めて考えてみると、

そもそもダメな基準って何だろう?

     

いつ誰が決めた基準なの??

 

なんですよね・・・^^;

     

 

考えられる事と言えば、幼少期の頃に…

そしてその後の人生でも

 

 

<否定的な経験をしてきたから> 

 

 

という事が言えると思います。

 

 

人間は否定的な経験をし、その経験を積み重ねていくと、物事に対してや、他人、自分にも、否定的な捉え方を持つようになります。

 

     

そしてその否定的な捉え方を持つことによって、劣等感や無価値観は生まれやすいですから

 

 

それらの感情がケアされずに放置されていれば、人の自尊心は、健康に育たないまま大人に成長していくことになります。

 

 

そこで大体の方が  成人以降に、幼少期の頃に解決しきれてない心理的な問題が表面化  していきます。

 

 

それが社会生活で苦労をしたり、恋愛を含めた人間関係につまずいたり、親との関係が崩れたりと・・・

 

 

依存行動もそうですが、「生きづらさ」や「悩み」となって、徐々に自分の中に何か、解決する必要がある問題があることを認識するようになっていくんですね。

 

 

じゃあ否定的な経験とは、どんな経験なのか?

 

 

よくある例で説明すると

 

 

●日常的に否定的な言葉や態度を使う親(モラハラ、暴力暴言)の元で育てられた

 

 

●親との愛ある対話の経験がほとんどない

 

 

●家族の中にネガティブな考え方をする人がいた

 

 

●怒られる事や厳しくされる事はあっても、褒められらることがなかった環境で育てられた

 

 

●親にとっての良い子でいてもいなくても、認めてもらえる事はなかった

 

 

このような環境、関わり方が影響しているケースが多いです。

 

 

サラッと書いていますけど、これ、子供にとってはとても酷な事だと思います::

     

     

親の態度が嫌でも、大人のように家を出るという選択肢は持てないですし

 

 

親に認めて欲しくて良い子に振る舞うのも、純粋な思いがあってのことでしょうしね。。

 

 

家族の中で若い年齢であればあるほど、抵抗もできないですから「感情の抑圧」も起こりやすいと思います。

 

 

やはりこのような、自分に対して否定的に扱われた経験、否定的な人がいる中で育った影響力はとても大きいもので

 

 

否定的な中で、自分の力だけで自分を肯定していくことって正直難しいことなんですね。

 

 

自分はダメだと自己否定する事の方が慣れているというのも、否定的な経験の方が多いからという事が言えると思います。

 

 

それからもう一つ 

 

 

<自ら、ダメな自分に落とし込む>  

 

 

という心理がありますが

 

 

本当はダメな自分を味わう事は苦しいはずが、何故、自ら進んでその自分を味わおうとするのか?

 

 

これは  

 

 

<ダメな自分なら受け入れてもらえる> 

 

 

そう学習した事が一つ考えられます。

 

 

例えば子供の頃の私の例なら・・・

 

 

ダメな自分 = 何も自分で決められない自分

 

 

という思いがありました。

 

 

そもそも何も自分で決められなくなったのは、

親やきょうだいが、私の代わりに何でも決めたがったからですが

 

 

当時の私は家族からの関わりを通して

できない自分でいれば「責任をおわなくて済むから楽ができる」と学習しました。

 

 

自分で決める事のメリットを教わらずに育ったため、楽することにメリットを感じてしまったわけですが……

 

 

何より、親やきょうだいには、「できない子」の方が都合が良かったんですよね。

 

 

(本人たちは自覚ないので否定するでしょうが・・・・笑)

 

 

家族から、あれもできないこれもできないと言われ続ける事はすごく嫌でしたが

 

 

子供ながらに「何もできないことにすれば構ってもらえる!」

 

 

「自分で決められないと不貞腐れたら、関心を向けてくれる!」

 

     

ちゃっかり分かってたんですよね^^:

 

    

でもそんな関心の引き方、受け入れられ方を、本当に心から望んでいたわけではありません。

     

 

親との関わりを通して、ありのままの自分は受け入れてもらえないけど

 

 

”ダメな自分なら反応してくれた”

 

 

例えそれが自分にとって嫌な反応だったとしても、子供にとっては自分の存在を無視されるよりはマシなんですよね。

 

 

だから過去の私が、

自らダメな自分に浸ろうとしてた時は

 

 

誰にも受け入れてもらえない苦しさ、寂しさから解放されたい時だったのかもしれません。。。

 

 

でも結局子供の頃と同じで、ダメな自分に落とし込んでも、何も状況は変わらず

 

 

ただただ苦しい思いを繰り返していっていただけなんですよね。

 

         

ですので、ダメな自分から抜け出したい方は・・・

 

 

自分の中には、

否定的な捉え方があること

 

そしてダメな自分を味わい続けても、何も状況は進歩しない

 

 

まずは、否定的な捉え方にはデメリットもあることに気づいていくことです。

 

   

ただ文字をなぞって読んだだけのような理解ではなく

 

 

心で味わうように「あぁ〜自分ってこういうところがあるんだな」と、自分という人間を知ることが大切です。

     

 

人の心の回復、精神機能の回復は、

この手順なくしては進めないと言ってもいいと思います。

 

 

そのお手伝い、

役に立つのがカウンセリングですから

 

 

悩んだら一人で抱え込まずに、いつでもご相談ください^^

 

 

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★編集後記

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過去の私は、ダメな自分に浸る時間が嫌いではないという感覚をもってました。笑

 

 

ダメな自分に心酔している自分もいて、わざと落ち込む音楽を聞いて、わざわざ自分から堕ちにいくこともありましたしね^^;

 

 

人間って本当は何が正しい事なのか?どうなれば楽になるのか? 

本当は分かっているはずなのに・・・

 

 

苦しくなる方を選びたくなる心理が働いてしまうのは不思議な話ですね〜

 

     

 

 

 

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【記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子】

2011年から心理カウンセラーとして、4700件以上(2022年現在)のカウンセリングを実施

主に愛着障害、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、心の傷や問題

親子問題や恋愛関係などの人間関係のご相談を現在も受けています。

過去にはマスメディア出演等の活動経験も有り。

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