■白黒思考を持つ人の特徴とは
アダルトチルドレンや共依存症に関するカウンセリングでは
白か黒か、どちらかに決めないと気が済まない思考パターンに悩む方が多くいらっしゃるのですが
白黒思考(極端な思考)は、アダルトチルドレンの特徴の一つでもあります。
白黒思考自体は、
誰もが持ち合わせている思考ですが
偏った思考が強い人は、幼少期の養育環境の影響によって出来上がったことが考えられます。
この思考を持つ人の特徴として
・恋人と認めてくれない彼との関係を、別れるかどうするか、はっきりさせたい
・彼を好きでいても辛いだけ、それなら彼を嫌いになって楽になりたい
・苦しい恋愛だから、別れるか、別れないかどちらかに決めたい
・私の事を女として好きなのか、人として好きなのか、彼を問い詰めたい
など、二択思考で物事を考えやすいため
どちらかに決められない事に苦しんだり、決めたとしても、二択の中での苦渋の選択になるので、結局自分を苦しめることになってしまいがちなんですね。
自分自身がどちらかに決めないと、すっきりしなくて落ち着かないので
それを相手に対しても強要してしまい、恋愛や人間関係に摩擦が生まれ、関係性がうまくいかなくなることがあります。
そうなってしまうのも
この思考を持つ方には<中間であるグレーゾン>がないのと同時に
「〜するべきだ、〜してはならない思考」も持ち合わせていますから
起こった出来事に対して
「しばらく様子を見る」とか
「相手の出方を待ってみる」とか
「今すぐ決着をつけずにひとまず保留にしてみる」とか・・・
自分の中の例外を受け入れる事が苦手だったりするんですよね(^ ^;)
でも物事って、
二択では決められない事もあったり
「答えが出ない」ということが答えである場合もあるでしょうし
白黒の他はグレーだけ・・・
という事でもなく
白が濃いグレーとか、黒が濃いグレーとか、何通りもの選択肢があるはずなんですよね。
白黒思考の原因は色んな要因がありますが、それが常に起こってしまうのは
完璧主義であることもそうですが
根底にある
<自己評価の低さ>と<傷つくことへの恐れ>が関係しています。
自己評価の低さと恐れを抱えているのも、
幼少期の頃の傷つき体験の影響からきているケースが多いです。
今回はこの辺りの詳しい原因については省いていきますが、誤解しないでほしいのは
白黒思考自体が悪いダメとかではなく
白黒思考でしか考えられなくなってしまっている状態が問題なんですよ〜ということです。
白黒思考を改善していくには、
捉え方を視野を広げていく取り組みや、傷ついインナーチャイルドが原因なら傷を癒すことで
自己肯定感を高めることや、人への警戒も和らげることに繋がり、白黒思考は落ち着いていきます。
そしてこの思考パターンを持つ方の恋愛での問題点と気をつけたいことは・・・
結論を急ぎすぎて、判断が早く、衝動的に別れようとすることです。
「この関係を続けられないかも・・」
という思いが出てくると
付き合うか、別れるか、のどちらかしかないので、早く決着をつけようとします。
続けられないかも・・
という思いが出てくるのも
自分の思う通りの付き合い方じゃないから
という場合が多いのではないでしょうか。
このまま付き合っていても相手が変わってくれそうもないからとか
自分の事を必要としてくれなくなったからとか
自分が振り回されてばかりで辛いからとか・・・
そこがクリアになったら私は不満なく付き合えるけど、相手が変わらないなら「別れるしかないのかも・・。」
こうして自分の条件が満たされるなら付き合うけど、無理そうなら別れを選ぼうとなりがちなので
その選択をして、本当に楽になるならいいですが、ほとんどの方が、無理に別れた辛さも味わうことになったり
別れたり戻ったりを繰り返して、心が疲弊していくだけですので
別れを決める前に、
本当にその選択をしても後悔しないのか?
その選択をした場合のデメリットはどうなのか?
それが本当に自分の望みなのか?
他の選択肢はないのか?
本当に今別れることが賢明な判断なのか?
冷静に見極める意識を育ててください。
そして他の選択肢を選んだ場合、
最初は落ち着かないかもしれませんが
曖昧な状態、
色んなグレーな状態も体感してみてくださいね。
もしかしたら、マシだと思えるグレーが見つかるかもしれません(^ ^)
白黒つけた方が有効な場合があるように、
グレーであった方が良い場合もあるんですよ〜!
_______________
★編集後記
_______________
白黒思考での思い込みが強い方がたまにいらっしゃいますが、白黒つけないと落ち着かない状態が自分を苦しめていることに、自分自身が気づかないことには、なかなか思い込みは手放せないのもだなと感じています。
心あたりのある方は、白黒思考が強いことが自分を不自由にさせていることにまずは気づいてくださいね。
気づけた方は、生きづらさが一つ取れて、さらなる幸せに進めるはずです(^ ^)
<関連記事>
→辛い恋愛は嫌なはずなのに、気づいたら自分が苦しくなる恋愛を選んでいませんか?
→「既読無視は嫌われた?」振り回されない自分になるための考え方
●もっと詳しい内容は「無料メルマガで発信してます♪」
【記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子】
2011年から心理カウンセラーとして、4700件以上(2022年現在)のカウンセリングを実施
主に愛着障害、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、心の傷や問題
親子問題や恋愛関係などの人間関係のご相談を現在も受けています。
過去にはマスメディア出演等の活動経験も有り。