■インナーチャイルドとは何か?
恋愛依存症の克服にとても効果的な療法の一つに、インナーチャイルドセラピーがありますが
「インナーチャイルドを癒すと、どんな効果があるのか?」
「本当に癒すと楽になるのか?」
このようなご質問を受ける事があります。
結論から言えば
幼少期に経験した心の傷やトラウマ
母親との愛着問題によるケアには、とても有効な働きをしてくれる療法である
実体験からもそうですが、これまでの臨床経験からも言える事です。
インナーチャイルドというのは
子供の頃に満たされなかった気持ちを抱えた、子供のままの自分
子供の頃に傷ついたと感じたまま癒されずにいる、子供のままの自分
ですが、その子供の自分が心の中に住んでいて
大人になった今も、心の中で泣いていると言われています。
インナーチャイルドと聞くと、スピリチュアル感があったりで
「怪しい〜」とか「胡散臭い〜」なんて声もあるようですが
インナーチャイルドとは潜在意識の一種であり
心理学では、擬人化した呼び方として使われている言葉です。
擬人化する理由も、幼少期の頃の未消化な感情のカタマリ〜とか、心の傷と表現されるよりは
<傷ついたチャイルド>って、表現された方がイメージしやすいですしね^^
私自身、チャイルドセラピーを受ける前は「えぇ〜本当??」と半信半疑でしたが
初めてインナーチャイルドセラピーを受けた時に、自分の頭の中のイメージから出てきたものなので
認めざるを得ないというか…
信じざるを得なくて、納得したという感じでした。
実際にセラピーを受けて頂いたクライエントの方からも
「不思議と出てくるもんですね〜」
「思ってたチャイルドと違うけど、子供の自分であるのは間違いないって思いました」
「よく分からないけど暖かい気持ちになります」
「肩が軽くなった感じがします」
などのご感想をいただくこともありますから、これは試した者にしか分からない感覚かもしれません。
チャイルドセラピーは催眠療法の中の一つで
(イメージ療法とも言います)
軽い瞑想状態に入って、普段意識では入り込めない潜在意識の中へ入っていき
自分の中に住むインナーチャイルドという存在に会って
本当は欲しかったのに満たせなかったこと
されて嫌だった体験を嘆き悲しむことをして
トラウマ感情(依存感情)を癒し
本来の自分の感覚や、心の穏やかさに戻していきます。
催眠なんて聞くと、よく昔テレビなんかでやっていた
人が操られてアヒルになってしまう催眠術なんかを連想される方もいらっしゃるかもしれませんが
チャイルドセラピーは、通常の意識もしっかりあって、何を話したかも覚えていて
無理に何かを言わされることもありませんし
やめたくなったら中断することもできます。
ヨガの瞑想の感覚と似ていて、意識やカラダをリラックスさせて
心の内へと意識を向けて
インナーチャイルドと対話をしていきます。
自分のインナーチャイルドと対話をしていくと
日頃は意識してない感情、気持ち、考えが出てくることや
恋愛を通していつも感じる感情・・寂しさ、不安、怒り、悲しみなどが出てきますが
これらの声に耳を傾けて、感じてみたり、解放したりと、癒しの作業を取り入れることで
<現在の自分> が変わるきっかけとなり
泣いていたチャイルドから、笑っているチャイルドへ変えていくことによって
恋愛や人間関係などの依存問題の解決へ
生きづらさからの解放へと繋がっていきます。
チャイルドを癒していくとこうした効果があり
それだけで克服できるというものではないですが、取り入れることによって、恋愛依存症による症状からの回復が促進されます。
(10年かけて解決されると言われた問題が、
半分にすることができると言われているくらい、心にはとても有効なセラピーと言われています^^)
実際に取り入れると・・
*見捨てられ不安、見放され不安が落ち着く
*今付き合っている相手との関係が穏やかになったり良好になる
*結婚話が出てくる、進む
*恋愛が続けられるようになる
*人付き合いが前よりマシに感じられるようになる
*嫌われる不安に怯えることなく、人付き合いができるようになる
*人生が生きやすく、楽しめるようになる
*自分の感情表現が楽になる
*ダメンズとばかりの恋愛から自分が求める恋愛を選べるようになる
などなど、恋愛だけではなく、
人間関係や人生の流れを変える効果を期待することができると思います。
ここでよく、「何回受けたら楽になりますか?」とご質問いただくこともありますが
回数って誰しも気になるところだと思いますが、心の傷の深さによって様々です。
心の傷が深い方で言ったら、年単位かかる方もいらっしゃいますし、何十年とかかる方も普通にたくさんいらっしゃいます。
時間がかかるからダメということは全くなくて
その方にとっては、「それだけの時間が必要だ」ということなんですね。
ですから、私がインナーチャイルドの癒しで大切にしていることは
・どんな感情を抱えるチャイルドに対しても、共感し、寄り添い続けること
・傷ついた感情の存在を認めていくこと
主にこの二つになります。
かなり昔の話ですが、「楽になるにはやればいいんでしょ」というニュアンスに聞こえるご質問を受けた事がありますが
はっきり言うと、早く楽になりたいからやるとか、苦しさから逃れたいからやると言う気持ちでは
何回チャイルドセラピーを行っても、効果は出ないのが「事実」だと思います。
何故かと言うと、早く良くなりたいと言う気持ち自体は当然のことですし
その思い自体に否定はないですが
癒しが必要なチャイルドの立場に立って考えてみると
「早く良くなりたいから、癒す」
「苦しいのが嫌だから、癒す」
そう伝わったら、チャイルドの感情、ありのままの状態を否定することになると思うんですよね。
でも反対に、「ずっと辛かったね。時間かけてでも癒してあげるからね。」ならどうでしょう?
何となく「受け入れられた」感覚が持てそうですよね^^
本来 ”癒す” とは、精神の悩みや苦しみを解消したり、和らげたりすることですから
苦しみに共感していくことが大切ですし
そ自分自身への共感が、心の苦しみを解決していく中での力になっていくと思います。
恋愛依存症を克服したい方は、ぜひインナーチャイルドの存在に気づいてあげてくださいね^^
気づいてあげるだけでも、きっと心が暖かくなるはずです。
______________
★編集後記
______________
インナーチャイルドを癒すことは、恋愛依存症を抱える方の原因や理論から考えると
とても有効ですし、大切な取り組みの一つですが
癒さないと克服できない、心が回復しないという話ではないですからね。
カウンセリングの中で自分の心の中の思いを語り
様々な感情や思いに気づいていく作業も、十分に効果はありますし、克服することはできます。
自分が納得して取り組める方法がいいと思います^^
<関連記事>
→インナーチャイルドの癒しを ”誘導セラピー” で取り組む方へ
●もっと詳しい内容は「無料メルマガで発信します♪」(いつでも解除可能)
【記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子】
2011年から心理カウンセラーとして、4700件以上(2022年現在)のカウンセリングを実施
主に愛着障害、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、心の傷や問題
親子問題や恋愛関係などの人間関係のご相談を現在も受けています。
過去にはマスメディア出演等の活動経験も有り。
■恋愛依存症の克服方法をもっと詳しく知りたい方へ
●恋愛依存症の人が恋愛をすると、精神不安定になる原因は・・・
【内容】
・恋愛をすると不安スイッチが入り、自分のことに集中できない原因を知りたい人
・依存とインナーチャイルドの繋がりをもっと詳しく知りたい方
他にはない分かりやすい視点で解説している内容になっています^^