恋愛依存症や共依存症から派生する
苦しい感情や執着心…
見捨てられ不安は本当に苦しいものがありますから
ここから早く脱したいという理由から
カウンセリングに来られる方が多いのですが
最初の辛さが段々と落ち着いて、冷静さを取り戻していくと
周りの人を見て
「みんな恋愛をすれば、同じようなツラさを抱えるものだから、私が辛くなるのは普通な気がしてきた・・」とか
「私の考え過ぎだったかもしれない・・」とか
「性格だから変えようがないですよね・・」
などなど…
自分の辛さなんて大したことではないと
カウンセリングをやめてしまう方がいらっしゃいますが
実は、それ
<自分のツラさを認めない、受け入れてあげない>ことが
生きづらさから脱却できない原因の一つでもあるんです。
ここにはいつも
せっかく自分と向き合おうと、
勇気を出してカウンセリングに来られたのに
もったいないな〜と思うことがあります。
◆あなたは「何が」生きづらさになっているのか、気づいていますか?
恋愛依存、共依存、回避依存・・
アダルトチルドレの方を対象にカウンセリングをしていて改めて思うことは
どの方の問題も
自分を受け入れてる状態になると
変化や克服が進みやすいように思います。
自分を受け入れるというのは
例えば・・
恋愛依存症の自分と向き合っていることが自分を受け入れることに入るのか?というと
そーーいうことではなく…
自分が恋愛依存症であることに自覚を持つことと
<受け入れてる状態>には違いがあります。
どんな違いか?
自分の内なる声に耳を傾けているか?
=インナーチャイルドの声を聞き入れてるかどうか?
だと思うんですよね。
クライアントさんの言葉からよく出てくる
チグハグな自分ですが
この自分というのは
頭で思う自分と心で感じる自分が
一致してない状態からくる感覚で
頭と心・・それぞれの声が食い違っていたり
かけ離れていればいるほど
苦しさや生きづらさが強く出てきます。
反対に言えば、頭と心の声が一致していれば、問題として悩まないんですよね。
なので私のカウンセリングでは、頭と心が一致していくように
心の声を引き出せるような聴き方をしていますが
この場合の心の声というが、インナーチャイルドの声と捉えて頂いていいと思います。
心の中の声というのも
心で思っていることだけが心の声ではなく
<さらに奥にある声>
ここが一番重要なんですよね。
なぜ重要かというと・・
例えば
インナーチャイルドが「髪をショートにしたい!」と思っていて
でも大人の自分は「いや、女の子だから髪はロングじゃないとダメだよ〜」と思っていたとします
どちらも自分ですが、意見がチグハグになっていますよね。
これが頭と心が一致してない状態です。
ここを一致させていくとしたら
インナーチャイルドの声だけを優先するとか
ショートか、ロングか?ということではなく
例えば、ロングのままにするとしても
たま〜に、ショートヘア風のヘアアレンジをしてみるとか、ウイッグを被るとか
どちらの意見も取り入れてあげることが
自分のことを受け入れてるとか、自分を愛する状態だと私は思うんですよね。
ですがここがなかなか腑に落ちないというか、ピンとこない方に共通する家庭環境は
「子供らしく振る舞えなかった」方に多く
その中でも特に、共依存傾向が強い方や、アダルトチルドレンの方は
ものごとを合理化する思考癖があります。
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合理化というのは
自分が受け入れられないことは、受け入れやすい形に無理に変えて
心の平静を保とうとすることです。
私もありましたが、自分への言い訳でもあります。
例えば彼とのことなら
彼とは一般的に幸せとかけ離れた恋愛だけど、優しいところもあるんです
大なり小なり恋愛ってそんなもんですよね〜
とか
恋愛依存症による苦しさはあるけど、周りの友達も「みんな」そんなものだし
私の考え過ぎなような気がしました〜
とか
親とのことなら
親には不満もあったけど、過去は過去だし、今どうしたいかが大切。
今はもう許しているから原因はありません。
とか
親とは仲が良いとは言えないけど、ただ相性が悪いだけだから
別に傷ついたとか思ってないと思います。
などなど…
一見すると合理的ですが、深く自分の心を洞察せず、正当化してるような状態です。
客観的に見ていると、無理矢理納得させようとしている違和感を感じます。
そう解釈することで
納得できたように思えるかもしれませんが
やはり心の声の方の、インナーチャイルドからすると
「小さなあなたが苦しかった思いは、みんな親に感じることだから考え過ぎよ〜、大袈裟に騒ぎ過ぎよ〜」とか
「小さなあなたは寂しかったとは思うけど、
お母さんさんも大変だったから、良い子だから理解しようね」と…
説得 されているのと同じことになるので
心が癒されるどころか
「誰も私のことを分かってくれない」とさらに傷つくことになるかもしれません。
この状態にとどまると
自分を受け入れてくれる存在をずっと探し求めることになるでしょうから
他者への依存心をどんどん強めていきます。
でもこれが、
自分を受け入れてるとどんな状態なのか?
自分の気持ちや目の前の事実を
歪めずに、言い訳せずに
真正面から見つめて認めている
このような状態ですが
なぜこの状態になると克服が進みやすいのかというと
苦しい感情を抱える原因や問題点を見つけることができるので
克服へ促していくためのアプローチを取り入れることができます。
要は、「自分事」として捉えているかどうか?
ここが重要になります。
共依存傾向やアダルトチルドレンの方は
頭で考えて解決策を見つけ出そうとする特徴があるだけに
よくやり方を聞いてきますが
「やり方」という名の方法は
もちろんあるのですが
その前に、「在り方」があってこそ
カウンセリングの効果を出すことができます。
それともう一つ
苦しい感情を和らげるためには
自分の感情を感じて頂く必要があるのですが
感じることから避ける傾向があったり
他人の感情に対しては敏感なのに、
自分の感情には鈍感だったりします。
他人に対してと同じように
自分の感情にも耳を傾けて
大したことないとか
みんなそうだからと片付けないで
自分の感情をちゃんとキャッチしてあげるように意識してほしいなと思います。
本当に本当に
大したことないなら…
問題じゃないのなら
不眠になったり、食欲が無くなったり
朝方までSNSの記事をチェックしたり
苦しい感情を繰り返したり
恋愛依存症や共依存症の症状は出てこないはずですよね。
それでも自分が分からないなら
他人が自分の立場なら、どんなアドバイスをするのか、考えてみてください。
自分の感情や気持ちに気づいてあげられるのは自分しかいませんから
ご自分のことを、
大切にしてあげてくださいね(*^_^*)
●記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子
2011年から心理カウンセラーとして、
4700件以上(2022年現在)のカウンセリングを実施。
専門は愛着障害、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、心の傷や依存問題、トラウマ感情、共依存症、母娘共依存、恋愛関係等の対人関係のご相談を現在も受けています。
過去には「恋愛依存症専門カウンセラー」としてマスメディア出演等の活動経験も有り。